住職より
私が、善照寺 第四十三世住職に就任するということは、
「善照寺1200年以上の歴史を引き継ぐ」ということです。
住職を引き継ぐという以前に、私は興澄大僧正の弟子です。
弟子は師匠の全人格を体現しなければなりません。
心から大僧正を尊敬しております。
どこまで追い求めることができるか、不安な気持ちもありますが、大僧正の求めたところを、私も寄り道せずに求めていきたいと思います。
以前、前住職から問われたことがあります。
「僧侶にとって一番大切なことは何か」と。
私はいろいろなことを考えました。
しかし、明快な答えは出せませんでした。
そこで教えられたことは、
「僧侶にとって最も大切なものは信心だ」
ということでした。信仰する心が大切だと。
「そんなこと当たり前だ」と思いましたが、よくよく冷静に考えてみると、何も迷うことなく、それを言い切る強い信念が必要なのだと気づかされました。
先ず、始めの一歩が無ければ何も始まらないということです。
この教えを決して忘れることなく、一歩一歩着実に進んでまいります。
よろしくお願いいたします。
南無大師遍照金剛 合掌
善照寺 第四十三世 住職 眞澄